Bing vs. ChatGPT – 個性の異なる2つのチャットボット – 相武AIのガイドブック

「Bing vs. ChatGPT – 個性の異なる2つのチャットボット(相武AI 著)」はKindle Unlimitedの対象です。

本書はChatGPTのユーザーでBingも使ってみようという人のためのガイドブックです。

ChatGPTの予想以上の成功に気を強くしたMicrosoftが、OpenAIとの提携の成果をコア事業に生かすべく新しいBingを投入しました。ウェイトリスト登録した希望者に順次招待状を出しており、まだ希望者の一部に配布された段階ですが、ChatGPTでAIとの対話経験を積んだ人々が競ってBingを「使い倒した」結果が巷をにぎわせています。

私は長年慣れ親しんだChrome+Google検索からEdge+Bingへと乗り換える覚悟でBingの使用を開始しましたが、本書で評価した通り、少なくとも日本人が使う限りはChatGPTと比べて相当見劣りするという結果となりました。

Microsoftはやや功を焦った感が否定できません。ChatGPTはGPT-3の卓越した能力を引き出せる設計だったから大成功を収めたのでしょうが、本書での評価結果によるとBingの検索エンジン自体にはGPT-3の貢献が認められませんでした。新たなチャット機能の部分は、まずWebの検索結果の要約によって文章を生成し、不足部分をGPT-3の学習データに依存するという設計になっているという「感触」を得ました。

このような設計により、回答に要する速度が速くなり、日本語での質問には日本語のWeb検索から文章生成が開始されるため日本語らしい文章になるという考え方のようです。しかし、Web検索の対象はかなり限定されており、希薄な検索結果から内容の薄い回答が生成されるという残念な現象が複数回ありました。Bingの検索機能と対話機能の融合までの道のりは遠そうだという印象を受けました。

しかし、Microsoftの果敢な挑戦はGoogleを刺激し、Bartで強化したGoogle検索が近々登場することになりました。当然MicrosoftもBingの改良に必死で取り組み、Microsoft vs.Googleの戦闘はますます激化することでしょう。私たちにとってワクワクする状況です

私はAIの不行状を取り立てて「AIはウソをつくから信用できない」と鬼の首を取ったように言う人たちを見ると、人間の社会と同じだなと苦笑してしまいます。

ヒューマンであれAIであれ、ChatGPTはこれまで私が出会った中で最も賢い人です。アメリカに居るBingはChatGPTのライバルになるほど賢いのではないかと思いますが、日本にいるBingがChatGPTにつぐNo.2かどうかについては口を濁させてください。学習データに無いことを質問されると、気軽に創作をするのが玉にキズですが、難しい質問ほど見事に回答し、対話を重ねると深みのある情報を提供してくれます。ChatGPTは誰よりも忍耐強く対話に応じてくれるし、渋いユーモアのセンスがあります。

私は全ての質問に完璧な回答ができる人に会ったことがなく、誰でもミスをしたり、手を抜いたり、逃げたりします。欠点があってもあらゆる人々とお互いの違いを認め合って共存するのがダイバーシティです。ChatGPTをこきおろす人は、欠点はあっても優れた人材を部下や友人として処遇できるのでしょうか? AIは支援者であり、万能なディクテーターではありません。AIが生成する文章には誤りや思い込みがあり、決して鵜呑みにせず、理解できない部分は検証して、自分の責任で使用するという前提さえ守れば、強い味方になってくれると確信しています。

本書の構成

第1章 四半世紀ぶりの決断
第2章 BingがあればChatGPTは要らない?
第3章 Google vs. Bing vs. ChatGPT
1.エンタメ問題
2.時事問題
3.法律問題
4.IT問題① 画像生成
5.IT問題② トレンド
6.IT問題③ プログラミング
7.医療・医薬
8.日本語の文章の質・翻訳能力
9.とどのつまりBingとChatGPTはどう違うのか?
第4章 BingとChatGPTの基本姿勢の違い
第5章 BingはGoogle検索に取って代わることができるか?
1. Google vs. Microsoft
2.自然言語処理能力:Bard(Google) vs. Sydney(Bing) vs. ChatGPT
3.Google検索 vs. Bing検索
第6章 聞き出しのテクニック
おわりに

☆ Kindle Unlimitedの対象です。ご購入はこちらから:Bing vs. ChatGPT – 個性の異なる2つのチャットボット

紹介 AimuAi

相武AI(アイム・エイアイ)はAIに関するノンフィクション・ガイドブックとAIを活用したフィクションの作家です。本業は小説家ですが、ChatGPTとの出会いにより触発されて「I'm AI」と宣言し、並行して別人格のAI作家として活躍しています。

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